冬休みの最中に、パリを大雨と強風が襲った夜があった。
幸い私はパリを留守にしていたから、まったくそのことを知らずに帰ってきたバカンス明けの月曜日。
管理人さんが部屋へやってきて、このアパートの屋根の一部が吹き飛んで損傷したから修理をしなくちゃあならない。と伝えに来た。
「ああ、そうなんですか。なんだか大変ですねえ」なんて軽く話を流していたら、
一週間後に書類をかかえてヘルメットを被るムッシュー三人がやってきた。
説明によれば、その屋根の修理はわが家の台所の窓から出るしか他の手がないのだという。
だから、今度の月曜日、わが家の台所の窓から屋根によじ登るためのはしごをかけ、そこから修理道具を担ぎ上げるという。
もちろん、そうなればわが家でバスルームの使用を提供する必要がでてくるだろうし、ひょっとしたら「お茶の一杯」も出さなきゃイケナイ場面にだって遭遇する事もあるだろう。
なんというめんどくさいことに!
だいたいその修理とやらだって、どれくらいの時間がかかるのかわからないし、フランス人のやることだから、一日や二日でさっぱり収まるなんて思えない。
なんやかんやとそれなりに見栄えのする理由があって、私は何度もドアを開けるはめになるのは明らかだ。
先週からしっかり花粉症の再発にかかってしまった私が一日中「台所」とは言え、部屋の窓を開け放しておかなきゃならないのは、考えただけで鼻の奥がむずむずしてくる。
しかしここでコレを断れば、ご近所の手前私の立場はとてもマズイ。
東京のマンション暮らしとちがって、ここパリではご近所づきあいとか地域社会という言葉がしっかり機能している。
それでなくてもアジア人とは縁のないエリアに住む私たち家族の黒い頭はこのあたりでは大変目立つ存在。
じゃぁまぁわかりました、と返事をすれば、後日私に再度連絡をして工事の日程を報告すると言いムッシューたちは帰って行った。
と、いうわけでなにやらめんどくさい事態が持ち上がって、ますます引越熱が高まる今日この頃であるけれど、
ご想像通り、引越し計画は遅々としていっこうに進まず、何件かの物件を見ただけの状態。
一番考えられるのは、なによりもさきに復活祭のバカンスが始まってしまうことだな、と、春の空を見上げて見当をつけている。
3月 25th, 2010 at 01:20:30
そうなんですかぁ
まだお引越しあきらめていないんですか。
Sakae家も引越しのためにリフォームの話し出て早4年話が全く進んでいません。
いらぬ方向へは進んでいますけど、どちらの一家が先に引越しできるんでしょうかね。
3月 25th, 2010 at 10:17:19
sakaeさま
なんでも気長にやらないと生活できないですから、パリ、というところは。
引っ越しできたらいいな、程度の気持ちでいるのが「コツ」です。
3月 25th, 2010 at 14:53:20
不動産って、パリ生活の憂鬱の種ですよね。
A LOUER って貸家って意味なのかと思ってた。私は、仏語何年経っても、ダメです。でも、だめもとで、あの電話番号にかけてみるとか?
うちのアパートは、地道にほしい物件あたりの不動産のドアをたたきました。
3月 25th, 2010 at 20:00:37
A2さま
ええ、もう何度へこみそうになったことか。
でも気を長く据えて粘っています。
とにかく、不動産屋へ電話しても常に「留守電あたりまえ」というのがヒジョーにストレッセです・・・