日々是親子巴里日誌　

足下に何かある、と思ったときにはそれを勝手にゴキブリだとか犬の落とし物だとか、そいういうブルーなイメージも同時に頭に浮かんでしまう早とちり者なので、ひとりで大袈裟に驚いて失笑を買いがちな人生を送っている。

最近ではそういう反応を見せてしまったときの周りの反応が１０代や２０代のころとはかなり違っているな、と感じることが多い。

みなさま！ロマンとセドリック・クラピッシュ監督の新作「PARIS」の公開がいよいよです。

となるとスチール画像も出回るかな、といそいそしていたら「予告編」がすでに解禁になっていました。

ルイ１３世のお庭と回廊。美しい公園。まず入り口が美しい。そして中の庭園も美しい。回廊の向こうはバスティーユとマレという大変個性豊かな土地柄である。

バスティーユではフランス王家が斬首され、マレといえばゲイの街として有名なのだ。

その二つに挟まれ、ルイ１３世は優美な馬にまたがっていまにも正面門から飛び出していきそうな勢いである。

というわけで日没直前のルクセンブルグ庭園です。

冬のこの時分はなにかこうさみしぃ気持ちになるのですが、やはりここでも「写真を撮ってブログへ掲載しよう」と思うのはいったい私のどういう思考回路なのか。

ほんの３週間ほど前までは黄色く色づいた美しい紅葉並木だったのに、いまではすっかり丸裸。

新陳代謝が激しいのねぇ。と感心してしまうのは３日前にぶつけたおでこが未だ痛むから。

同じような事柄を注意し続ける母親のウンザリした気持ちよりも、同じ小言をいつまで経っても言われてしまう自分に腹を立ててしまった長男。

「もー！何回も同じこといわないでよ！わかってるよ！そんなこと！」

と反抗的な切り口上にこちらも大人げなくカッとなって

「わかってるなら何回も言わせないでよね！同じこと！」と買い言葉。

チーズ屋さんでチーズを買うのは、やっぱり美味しいから。の一言に尽きる。

スーパーマーケットの中にチーズを並べる棚があって、店内のチーズ屋さんで扱うものが並べてあっても、やっぱりその場で切り分けられたチーズは並べられたパック包装済みのものよりも幾段か旨く感じるのである。

今日、１１月最後の日曜日は一日かけてノエルデコラシオンを行う日。

日曜日は全てのお店が閉まるフランスだけど、この日だけは朝から店の中から外から、クリスマス用の飾り付けに勤しむ店主達の姿を見ることが出来る。

昨夜は満月が美しいパリの夜空だった。

月が満ちると女は子を産み、海の中のさんごたちも満月の夜に産卵を行い、山に住む獣たちは洞穴に隠れ月明かりを避けるように子を産むという。

長男が産まれた夜も９月の満月。中秋の明月に産まれたわけだが、その夜はその病院の中で急患もふくめて１６人の赤ちゃんが誕生した、と、あとで看護婦さんから聞いて驚いた。

次男が帰宅するなり「お腹が空いて倒れそうだ」と騒いでいる。

彼は常にお腹がすいてたまらない人で、しかも食べたいもののイメージがかなりはっきりアタマの中に浮かび上がる性質のよう。

「お腹が空いたので何かを食べたい」のではなくて「ベルギーワッフルが食べたいな。ぼくは空腹だからね」という発想回路を持つ。

グラタンといえば私にとっては果物の焼き菓子。

しかし次男が「ジャガイモのグラタンが食べたい！」と大騒ぎをするのでお料理の上手な知人のマダムにそのレシピを伺い、手ほどきを受けて参りました。