日々是親子巴里日誌　

５月の春休みがおわると、７月１日からはじまる夏休みまで、なんの祝日も連休もない日が続く。

続くと言ってもたかだか６週間程度のことですから、「なにもないんだよ・・・」などと肩を落とすほどの期間ではないとおもうのです。しかし彼ら違う。その６週間の間にぐんぐん伸びる日照時間をどうしても放っておけない。

そこで「なにかない？なにかない？」とキョロキョロしてから決めたのが５月最終木曜日の「ご近所パーティー」（fete de voisin)と、６月最初の木曜日の「アペリチフの日」（fete de aperitif）。そして６月２２日の「音楽ソワレ」（fete de la musique）の３日間。

春休みが終わるとアパートの管理人さんが住人たちへ「パーティーのお知らせ」なるチラシを配り始めます。一家族ひとつのお総菜を持ち寄って、夕方アペリチフの時間から、アパートの中庭やエントランスホールなどの公共スペースでご近所同士の親睦を深めるわけです。

これのおかげで私は知り合いのいないパリへの引越し後も、ご近所の人たちと親しくなることが出来ました。普段は挨拶や世間話しがせいぜいのご近所の方達と、ワインを片手に持ち寄りのお総菜をつまみながら中庭に腰かけてお喋りするのはとっても楽しい。

中庭を吹き抜けてゆく風はさわやかだし、お日様もなかなか隠れないし、そして帰り道の心配もない。

子ども達は同じアパートの子ども達同志でふだんはやっちゃいけないエントランスホールでのかくれんぼに夢中。

そして翌週には同じ時間帯に「親しい人たちと和やかにアペリチフを過ごしましょう！」というコンセプトの「 fete de aperitif」です。

休暇がないならパーティーの日を作ればいい！　という発想はいったいどこからやってくるのでしょうか？

ご近所パーティーもアペリチフの日も木曜日ですから翌朝はみな普通に学校や会社があるのです。

「だから、あまり夜遅くならないアペリチフ（食前酒のタイミング）なんだよ」と、フランス人は言うのですが、そんなこといって深夜１２時前にようやく終わる、というのが現状。

ほんとに彼らの「お楽しみ好き」は筋金入り。そして私もそれには大賛成。目一杯長い長いアペリチフを楽しみます。

なのに、今年のこの時期は異常気象か地球温暖化なのか、ずっと曇り空と雨続き。フランス人たちが夏休みを前に肩を落としてうなだれているのが気の毒だ、と心から同情をしていたのですが。

それでもしっかり夏への準備には余念のない様子・・・

眼鏡屋さんの巨大広告。もうすぐ夏です！６月１４日まで当店のサングラスすべて３０％オフ！　とうたっていますが、いまひとつ「サングラス」気分の盛り上がりに欠ける空模様。

ルクセンブルグ庭園内に設置中の野外音楽ステージ。鉄骨の観客席が見えますか？

しかしさすがに最高気温１７度なので、公園を楽しむフランス人どころか、ひとっこひとり見あたりません・・・・

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