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4 月 '07

2年前の渡仏当時はその休日の多さにビックリしていたのだが、今ではそういうやり方に身も心もすっかり慣れて、別段驚きもしないし構えもせずに、心平安のうちに平常心で対応することができるようになった。

休日といえばどこかへ出かけたがり、普段とは違うことをやりたくなりがちであった渡仏当初。慣れぬ外国生活だというのに、体を休めることを優先にせず、休日を活動的に過ごしたい一心でへとへとの体にむち打って外へと出かけて歩いた。

しかし、ここフランスという国はひじょうに休日が多く、休日毎にイベントを組むとなると、体力的にも経済的にもかなりの負担があちこちへかかってくるのである。

初めのうちはありがたがって楽しもうとした休日も、あまりにその頻度が高ければ、そのありがたみは必然薄まり、特別性も失われ、もはやそれはいつもの休日という日常に取り込まれてゆくようになった。

ではどれだけ休暇が多いのか。

私が息子達といっしょに暮らしている母親という立場であるので、ここでは小学校の休日について数えてみる。

まず、毎週水曜日は終日小学校は休みである。

二昔ほど前の日本でも水曜日は「商売が水に流れる」といって商店の休日は水曜日と決まっていた。私の生まれ育った商店街も、毎週水曜日ともなると全ての店が戸を閉ざし、人気もまばらに不気味な雰囲気が子心に恐ろしかったのを記憶している。

そして土曜日は午前中のみ授業が行われるのだが、隔週のペースで土曜日は休校となる。

なので息子達が小学校へ行くのは厳密に言うと週に4日程度ということになる。

なぜなら、彼らは午前11時半に授業が終わると自宅へ戻り昼食を取って午後2時の授業開始に間に合うように学校へ戻るのだ。

つまり、終日フルに小学校で過ごす日は皆無なのである。

親子共働き、などの理由により、自宅での昼食が困難なな子供に限り「学食」での食事が用意される。

そして9月に新年度が始まると、まず10月中旬から11月上旬までの2週間強のtoussaintの休暇がある。 これはフランスにおける「お盆」つまりハロウイーンのこと。

カトリックで言うところの「死者の月」にあたる11月の休暇(お盆休み)なのである。

それがおわると次は12月のnoelが12月20前後からだいたい2週間。年明け2,3日で学校始業。寒さの厳しいこのころはダウンジャケットとニットの帽子、手袋、マフラーなどですっかり着ぶくれした子供達がカハターブル(ランドセル)を背負って頬を赤く染めているのが可愛らしい。

白人の子供達のように頬の赤くならない黄色人種の我が息子達は、ただ顔色をかえずに着ぶくれするだけのクールさでカハターブルを背負ってゆく。

2月にはいるとテレビの天気予報でも「雪情報」という別枠を取ってスキーやゲレンデ情報を放送するようになる。そしてそれをみながらフランス人はきたるべき「冬休み」のスキーバカンス計画を立てるのだ。

そう、2月中旬から3月上旬にかけてまたしても2週間強の冬休みが用意されている。これはhiver vacance(冬休み)という呼称になっているけれど、実際は「スキー休み」といっていいほどこの休み中は皆揃ってスキーへでかける。

小学校のスキー合宿などもちゃんと用意されていて、参加はだいたい8歳からなのだが、期間が1週間から10日間と、日本人母の感覚で行くと少々長いような気がする。

3月始めにスキーバカンスが開けると、徐々に気候と日照時間が夏モードに変わってゆく。日の出が早まり、日の入りが遅くなり、日差しが強まる。

木の芽が吹き始め、花屋に固く閉じたチューリップのブーケが並ぶ3月下旬、冬時間から夏時間へ時計の針を一時間早める時がやってくる。

夏時間を迎えると、その後にすぐPaques(イースター・復活祭)のお休みがまたしても2週間。4月上旬からだいたい24日前後までが休暇となる。

そしてこれがおわるとお次は7月から始まる2ヶ月間の夏休み。

こうして書き出してみると、3週間とつづけて小学校へ出かける日程は見あたらず、常になんらかの休日がどどーーんと枕木のように敷かれているのだ。

これだけあれば休暇なんて言うのが特別なことではなくなるのは当たり前。フランス人だって常にこういう休暇を目一杯特別に遊ぶかといったらそうじゃない。

だいたい夏休みと冬休みがお出かけモードのバカンスで、あとのものは宗教的な意味合いの深い、どちらかといえば祝日なので、家族と過ごすのんびりモードのバカンスとして捉えているようである。

以前は休暇のたびに疲れ果てていたワタクシだけれど、そういったわけで最近では「やったー!朝寝坊ができるぞお」と内心で喜び、「さあ、この休暇中に遅れを取り戻しましょうね!」と新しい問題集なぞを息子達に買い与えたりする教育ママゴン振りなのである。

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